ノート術

思考を”残す”ことで見える自分の成長:
ノートの使い方大全

思考を”残す”ことで見える自分の成長:ノートの使い方大全

「考えていることはあるのに、いつも頭の中がモヤモヤしている」 「やりたいことはたくさんあるのに、何から手をつければいいかわからない」

そんな経験はありませんか?

実は、頭の中で考えているだけでは、思考は整理されません。思考を”残す”習慣を持つことで、自分の成長が目に見えるようになり、行動が変わり始めます。

この記事では、思考を残すことのメリットから、目的別のノートの使い方、続けるためのコツまで徹底解説します。ノートを活用して自己成長を加速させたい方は、ぜひ最後まで読んでください。

ノートとペンを持ち思考を整理している若い女性

なぜ「思考を残す」と成長が加速するのか

「わざわざ書かなくても、頭の中で考えれば十分」と思っていませんか?実は、書かない思考には大きな落とし穴があります。

頭の中の思考は「消えていく」という事実

人間は1日に約6万回もの思考をしていると言われています。しかし、そのほとんどは記憶に残りません。

朝の通勤電車で「今日はこれを頑張ろう」と決意しても、夜には忘れている。仕事中にふと浮かんだアイデアも、会議が終わる頃には消えている。

せっかくの気づきやアイデア、決意が、日々の忙しさの中で失われているのです。

これは意志の弱さの問題ではありません。人間の脳は、重要でないと判断した情報を自動的に忘れるようにできています。つまり、書き留めなければ、どんなに素晴らしい思考も消えてしまうのです。

書くことで思考が「見える化」される

思考を書き出すことには、2つの大きな効果があります。

1つ目は、抽象的な考えが具体化されること。

頭の中では漠然と「なんとなく不安」「モヤモヤする」と感じていても、書き出してみると「仕事の締め切りが心配」「将来のキャリアが不安」と具体的な形になります。

問題が具体化されれば、対処法も見えてきます。

2つ目は、自分の思考パターンが客観視できること。

1週間分、1ヶ月分のノートを見返すと、自分がどんなことで悩みやすいか、どんなときにモチベーションが上がるかが見えてきます。

この「メタ認知」ができるようになると、自分自身をコントロールしやすくなります。

振り返りが「次の行動」につながる

思考を残す最大のメリットは、振り返りができることです。

過去の自分が書いた記録は、意思決定の材料になります。

  • 「前回このやり方で失敗したから、今回は別の方法を試そう」
  • 「3ヶ月前はこんなことで悩んでいたけど、今は解決している。成長しているな」
  • 「毎週同じ悩みを書いている。根本的に何かを変える必要があるかも」

このように、記録があることでPDCAサイクルが自然と回り始めます。振り返りなしの成長は、地図なしで目的地を目指すようなもの。思考を残すことで、成長の道筋が見えるようになるのです。

思考を書き出してクリアになった頭のイメージ図

思考を残す3つのメリット

ここからは、思考を残すことで得られる具体的なメリットを深掘りしていきます。

メリット①:自分の成長が「数字」で見える

習慣を続けていても、「本当に成長しているのか?」と不安になることがあります。特に、英語学習やスキルアップなど、成果が出るまでに時間がかかるものは、途中で挫折しやすいです。

しかし、思考を記録していれば、1ヶ月前、3ヶ月前の自分と比較できます

  • 「3ヶ月前は『英語が全然話せない』と書いていたけど、今は『簡単な会話ならできる』と書いている」
  • 「半年前は『朝起きられない』が悩みだったけど、今は朝活が習慣になっている」

このように、過去の記録があることで、自分の成長を客観的に確認できます。「成長している実感」は、継続する最大のモチベーションになります。

メリット②:同じ失敗を繰り返さなくなる

人は同じ失敗を繰り返しがちです。「また同じことでミスした」「また三日坊主で終わった」という経験は誰にでもあるでしょう。

思考を記録していれば、過去の反省点を振り返ることができます

  • 「前回ダイエットに失敗したのは、目標が高すぎたから。今回は小さく始めよう」
  • 「前回のプレゼンで緊張したのは、練習不足だったから。今回は3回以上リハーサルしよう」

記録を残すことで、成功パターン・失敗パターンが見えてきます。同じ失敗を繰り返さず、効率的に成長できるのです。

メリット③:思考がクリアになりストレスが減る

頭の中に悩みやタスクを抱えていると、常にモヤモヤした状態が続きます。これは脳に大きな負担をかけ、ストレスの原因になります。

書き出すことで、頭の中のモヤモヤを外に出せます。

心理学では、これを「エクスプレッシブ・ライティング」と呼びます。研究によると、悩みや感情を書き出すだけで、ストレスホルモンが減少し、心身の健康が改善することがわかっています。

書き出すと、不安や悩みを客観視できるようになります。「意外と大したことないな」「具体的に対処すれば解決できそう」と思えるようになるのです。

ストレスが軽減されリラックスしている様子のイメージ

【目的別】ノートの使い方5パターン

「ノートを書こう」と思っても、何を書けばいいかわからない方も多いはず。ここでは、目的別に5つのノートの使い方を紹介します。自分に合ったスタイルを見つけてください。

パターン①:毎日の振り返りノート

最もおすすめの王道パターンです。1日の終わりに、その日を振り返って記録します。

書く内容(3行日記テンプレート):

  1. 今日あった良いこと
  2. 今日学んだこと・気づき
  3. 明日やりたいこと

たった3行でOK。5分もかかりません。

この3つを書くだけで、ポジティブな出来事に意識が向き、学びを定着させ、翌日の行動が明確になります。シンプルですが、効果は絶大です。

こんな人におすすめ:

  • 毎日を振り返る習慣をつけたい人
  • 自分の成長を記録したい人
  • 初めてノート習慣に挑戦する人

パターン②:モーニングページ(朝の思考整理)

朝起きてすぐ、頭に浮かんだことをそのまま書き出す方法です。作家ジュリア・キャメロン氏が著書『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』で提唱したテクニックです。

やり方:

  • 朝起きたら、ノートを開く
  • 頭に浮かんだことを、そのまま書く
  • 内容は何でもOK(「眠い」「今日の会議が憂鬱」など)
  • 目安は3ページ(手書きの場合)、または15〜20分

ポイントは「編集しない」こと。文法も内容も気にせず、思いつくままに書きます。

これは「思考のデトックス」のようなもの。頭の中のノイズを吐き出すことで、1日をクリアな状態で始められます。

こんな人におすすめ:

  • 朝から頭がモヤモヤしている人
  • クリエイティブな仕事をしている人
  • 自分の本音を探りたい人

パターン③:目標・ビジョンノート

長期目標と短期目標を書き出し、定期的に見返すノートです。

書く内容:

  • 1年後、3年後、5年後になりたい自分の姿
  • そのために今年達成したい目標
  • 今月、今週のアクション

目標を書くだけでなく、定期的に見返すことが重要です。週に1回、月に1回、自分の目標を確認し、進捗をチェックしましょう。

軌道修正が必要なら、計画を調整します。目標は立てて終わりではなく、見返し・修正を繰り返すことで達成に近づきます。

こんな人におすすめ:

  • 将来のキャリアを考えたい人
  • 目標を立てても忘れてしまう人
  • 計画的に人生を歩みたい人

パターン④:アイデア・学びノート

読書メモ、セミナーメモ、日常の気づきなどを記録するノートです。

書く内容:

  • 読んだ本の要点と感想
  • セミナーや勉強会で学んだこと
  • 仕事中にふと思いついたアイデア
  • 日常生活での気づき

ポイントは「一元管理」すること。あちこちにメモが散らばっていると、後から見返せません。1つのノート(またはアプリ)にまとめましょう。

蓄積された学びやアイデアは、ある日突然「点と点がつながる瞬間」を生み出します。過去のメモが、新しいプロジェクトのヒントになることも珍しくありません。

こんな人におすすめ:

  • 読書や勉強の内容を定着させたい人
  • アイデアを逃したくない人
  • インプットを増やしている人

パターン⑤:感情ジャーナリング

自分の感情を言葉にして書き出すノートです。

書く内容:

  • 今感じている感情(嬉しい、悲しい、イライラ、不安など)
  • その感情が生まれたきっかけ
  • なぜそう感じたのか

感情を言語化することで、自分の心の状態を客観視できます。「なぜイライラしているのか」を書き出すと、意外な原因が見つかることも。

これはストレスマネジメントに非常に効果的です。感情を押し込めるのではなく、書き出すことで発散できます。

こんな人におすすめ:

  • ストレスを抱えやすい人
  • 感情のコントロールが苦手な人
  • 自分の心と向き合いたい人

5種類のノートの使い方を示すアイコン一覧

ノートが続かない人の3つの共通点と対処法

「ノートを書こうと思って始めたけど、続かなかった」という経験はありませんか?続かない人には共通点があります。原因を知り、対処法を実践しましょう。

共通点①:「何を書けばいいかわからない」

ノートを開いても、ペンが進まない。何を書けばいいか迷っているうちに、面倒になってやめてしまう。

対処法:テンプレートを決める

毎回「何を書こう」と考えるから続かないのです。書く内容をあらかじめ決めておきましょう

おすすめは、先ほど紹介した「3行日記」テンプレート:

  1. 今日あった良いこと
  2. 今日学んだこと
  3. 明日やりたいこと

この3つを埋めるだけ、と決めておけば迷いません。

共通点②:「完璧に書こうとしすぎる」

「せっかく書くなら、ちゃんとした内容を書きたい」「誤字脱字がないように」「文章として整った形で」——。

この完璧主義が、ノート習慣を妨げます。

対処法:1〜3行でOKと割り切る

ノートは誰に見せるものでもありません。雑でいいのです

  • 「今日は疲れた」だけでもOK
  • 箇条書きでOK
  • 漢字がわからなければひらがなでOK

大切なのは「書く」という行為を続けること。内容の質は、習慣が定着してから考えればいいのです。

共通点③:「紙のノートだと持ち歩けない」

紙のノートは、書く行為自体に効果がありますが、持ち歩きが面倒という欠点があります。「家に帰ったら書こう」と思っても、帰宅後は疲れて忘れてしまう。

対処法:デジタルノートアプリを活用する

スマホなら常に持ち歩いています。通勤電車の中でも、昼休みでも、寝る前のベッドの中でも書けます。

手軽さは継続の最大の味方です。「いつでもどこでも書ける」環境を作ることで、習慣化のハードルが大幅に下がります。

ノートを書こうとして悩んでいる人のイラスト

デジタル vs 紙|あなたに合ったノートの選び方

「紙のノートとデジタル、どちらがいいの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを比較します。

紙のノートのメリット・デメリット

メリット:

  • 手書きの行為自体が記憶に定着しやすい
  • デジタルデバイスから離れて集中できる
  • 図やイラストを自由に描ける
  • 電池切れの心配がない

デメリット:

  • 持ち歩きが面倒
  • 過去の記録を検索できない
  • 紛失リスクがある
  • 書いた内容を振り返りにくい

デジタルノートのメリット・デメリット

メリット:

  • スマホがあればいつでもどこでも書ける
  • キーワード検索で過去の記録をすぐ見つけられる
  • データとして蓄積・分析できる
  • クラウド同期で複数デバイスから閲覧可能
  • 紛失の心配がない

デメリット:

  • 通知で集中が途切れやすい
  • 手書きに比べて記憶定着が弱いという研究も
  • アプリによっては操作が複雑

おすすめは「デジタルノート」の理由

忙しい社会人には、デジタルノートをおすすめします

理由は「手軽さ」と「振り返りやすさ」です。

仕事で疲れて帰宅した後、わざわざノートとペンを取り出すのは面倒です。でも、スマホなら布団の中でも書けます。

また、データとして蓄積されることで、振り返りが圧倒的に楽になります。「3ヶ月前の自分は何を考えていたか?」も、検索すればすぐに見つかります。

紙のノートには紙の良さがありますが、「続ける」という観点では、デジタルに軍配が上がります。

スマホでノートアプリを使っている手元の写真

今日から始める「思考を残す」習慣|3ステップ

ここまで読んで「やってみよう」と思った方へ。今日から始められる3ステップを紹介します。

ステップ1:目的を1つだけ決める

まず、ノートを書く目的を1つだけ決めましょう

  • 毎日を振り返って成長を記録したい → 振り返りノート
  • 頭の中をスッキリさせたい → モーニングページ
  • 目標を達成したい → 目標・ビジョンノート
  • 学んだことを忘れたくない → アイデア・学びノート
  • ストレスを減らしたい → 感情ジャーナリング

最初から複数のノートを始めようとすると、どれも中途半端になります。まずは1つに絞りましょう

おすすめは「毎日の振り返りノート」です。最もシンプルで、効果を実感しやすいです。

ステップ2:書く時間とトリガーを決める

「時間があるときに書こう」では、絶対に続きません。書く時間を決め、既存の習慣に紐づけましょう

これを「if-thenルール」と呼びます。

例:

  • if 歯を磨いたら → then ノートを1行書く
  • if ベッドに入ったら → then 今日の振り返りを書く
  • if 朝コーヒーを淹れたら → then モーニングページを書く

既存の習慣がトリガーになることで、「やろうかどうしようか」と迷う余地がなくなります。

ステップ3:最初の2週間は「1行でOK」

最初から長文を書こうとしないでください。最初の2週間は、1行でOKです

「今日は仕事が忙しかった」 「新しいカフェを見つけて嬉しかった」 「明日はプレゼンを頑張りたい」

たった1行でも、毎日続けることに意味があります。

2週間続けば、脳は「これは日常の一部だ」と認識し始めます。習慣として定着すれば、自然と書く量は増えていきます。

まずは2週間、1行から始めましょう。

カレンダーにチェックマークをつけている様子

思考を残して成長を加速させよう

小さな習慣が大きな変化を生む

「たった1行書くだけで、本当に変わるの?」

そう思うかもしれません。でも、毎日の小さな積み重ねが、1年後の自分を作ります

1日1行でも、1年で365行。1週間分を振り返るだけでも、自分の思考パターンが見えてきます。

大切なのは「どれだけ書くか」ではなく「どれだけ続けるか」。思考を残す習慣は、あなたの成長を確実に加速させます。

思考を残すならLifeLogがおすすめ

思考を記録し、振り返り、成長を可視化するなら、LifeLogがおすすめです。

LifeLogアプリで思考を記録している画面のスクリーンショット

LifeLogの特徴:

  • シンプルな操作で思考を記録 – 迷わず書ける
  • 振り返り機能で成長を可視化 – 過去の自分と比較できる
  • 習慣トラッキングと一緒に管理 – ノート習慣も記録できる
  • いつでもどこでもアクセス可能 – スマホで手軽に

「ノートアプリを試したけど、機能が多すぎて逆に続かなかった」という方にこそ使ってほしいアプリです。

毎日の思考を残して、自分の成長を「見える化」しましょう。

まとめ

思考を”残す”ことは、自己成長を加速させる最もシンプルで効果的な方法です。

この記事のポイント:

  • 頭の中の思考は消えていく → 書いて残すことで活かせる
  • 書くことで思考が具体化し、客観視できる
  • 振り返りができると、PDCAが回り始める
  • 目的に合ったノートの使い方を選ぶ(振り返り、モーニングページ、目標、学び、感情)
  • 続けるコツは「テンプレート化」「1行でOK」「デジタル活用」
  • まずは2週間、1行から始める

今日からできるアクション:

  1. ノートの目的を1つ決める
  2. 書く時間とトリガーを決める(if-thenルール)
  3. 今夜、1行だけ書いてみる

思考を残す習慣は、あなたの人生を変える第一歩です。今日から、小さな一歩を踏み出してみてください。

この記事の監修者
監修者名

監修者名 株式会社techlive 代表取締役

大学在学中からエンジニアや作曲家として複数の事業を行うパラレルワーカー。
常に時間に追われ"将来への不安"を抱えていたことをきっかけに、自分が本当に使い続けたい「人生を改善できる自己管理アプリ」を目指してLifelogを開発した。
このブログでは、目標達成や理想のライフスタイル実現に役立つ情報を発信している。