「英語の勉強をしたい」「資格を取りたい」「副業を始めたい」
やりたいことはたくさんあるのに、毎日忙しくて時間がない。気づけば1日が終わり、また明日こそは…と思いながら眠りにつく。そんな日々を繰り返していませんか?
多くの人が「やることリスト(ToDoリスト)」を作って時間管理をしようとします。でも、リストは増える一方で、いつまでたっても消化しきれない。
実は、本当に時間を生み出すために必要なのは「やることを増やす」ことではなく、「やらないことを決める」ことなのです。
この記事では、時間の浪費を減らし、本当にやりたいことに集中するための「やらないことリスト」の作り方と活用法を解説します。

「やることリスト」だけでは時間は生まれない
やりたいことが増え続ける現代人のジレンマ
SNSを開けば、キラキラした人たちの投稿が目に入ります。「朝活で資格取得しました」「副業で月10万円達成」「毎日筋トレ継続中」。
そんな投稿を見るたびに、「自分も何かしなければ」という焦りを感じる人は多いのではないでしょうか。
結果として、やりたいことリストはどんどん膨らんでいきます。
- 英語学習
- 資格の勉強
- 副業の準備
- 読書
- 筋トレ
- 朝活
- 日記・振り返り
でも、1日は24時間しかありません。仕事をして、家事をして、人付き合いもして…。そこに新しい「やること」を追加し続けても、物理的に時間が足りないのは当然です。
「やらないことリスト」が注目される理由
ここで発想を転換しましょう。
時間を増やすことはできません。でも、今やっていることの中から「やらなくていいこと」を見つけて削れば、時間は生まれます。
これが「やらないことリスト」の考え方です。
投資の神様ウォーレン・バフェットも、成功の秘訣として「やらないことを決めること」の重要性を説いています。Appleの創業者スティーブ・ジョブズも、「何をしないかを決めることは、何をするかを決めるのと同じくらい大事だ」と語っています。
世界的な成功者たちが実践している「やらないことリスト」。あなたの時間管理にも取り入れてみませんか?
やらないことリストとは?
ToDoリストとの違い
ToDoリストは「これからやるべきこと」を書き出したもの。タスクを可視化し、忘れずに実行するためのツールです。
一方、やらないことリスト(Not To Doリスト)は「意識的にやめること」を書き出したもの。時間やエネルギーを奪っている行動を明確にし、それを手放すためのツールです。
| 項目 | ToDoリスト | やらないことリスト |
|---|---|---|
| 目的 | やるべきことを管理する | やめるべきことを明確にする |
| 効果 | タスクの抜け漏れ防止 | 時間とエネルギーの確保 |
| 傾向 | 増え続ける | 削っていく |
| 視点 | 足し算の思考 | 引き算の思考 |
ToDoリストが「足し算」の時間管理なら、やらないことリストは「引き算」の時間管理。両方をバランスよく使うことで、本当に大切なことに集中できるようになります。

「やめる」ことで得られる3つのメリット
やらないことリストを作ると、以下のようなメリットがあります。
1. 時間が生まれる
当たり前ですが、何かをやめれば、その分の時間が空きます。1日30分の「なんとなくSNS」をやめれば、1ヶ月で15時間。1年で180時間もの時間が生まれます。
2. 意思決定の負担が減る
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と考えること自体が、脳のエネルギーを消耗します。やらないことを事前に決めておけば、迷う必要がなくなり、判断疲れから解放されます。
3. 本当にやりたいことが見えてくる
やらないことを決める過程で、自分にとって何が大切で何がそうでないかが明確になります。優先順位が整理され、本当にやりたいことに集中できるようになります。
やらないことリストの作り方【5ステップ】
それでは、実際にやらないことリストを作ってみましょう。5つのステップで進めていきます。

ステップ①:1週間の行動を書き出す
まずは、自分が普段どのように時間を使っているかを把握することから始めます。
1週間、できるだけ詳しく自分の行動を記録してみてください。
- 朝起きてから寝るまで何をしているか
- 仕事中の過ごし方
- 帰宅後のルーティン
- 休日の過ごし方
細かく書き出すほど、「時間泥棒」が見つかりやすくなります。
ステップ②:「なんとなく」やっていることを洗い出す
記録した行動の中から、「なんとなく」やっていることをピックアップします。
- なんとなくSNSを開いてしまう
- なんとなくテレビをつけっぱなしにしている
- なんとなく惰性で続けている付き合い
- なんとなく完璧を目指して時間をかけすぎている
「なんとなく」が多いほど、削れる余地があるということ。これはポジティブに捉えましょう。
ステップ③:やめた場合の影響を考える
洗い出した「なんとなく」の行動について、やめた場合にどんな影響があるかを考えます。
| 行動 | やめた場合の影響 |
|---|---|
| 朝のSNSチェック | 特に困らない。朝の時間に余裕ができる |
| 毎日の晩酌 | 健康にプラス。翌朝スッキリ起きられる |
| 完璧な資料作り | 80%の完成度でも十分。他の仕事に時間が回せる |
| 義理の飲み会 | 人間関係に多少影響あり。でも本当に必要? |
やめても大きな問題がないもの、あるいはやめた方がメリットが大きいものが、やらないことリストの候補です。
ステップ④:優先度の低い順にリスト化する
影響度を考慮して、やめる優先度が高いものからリストにまとめます。
最初は3〜5個程度で十分です。あまり多くすると継続できなくなるので、「これなら今日からやめられる」というものから始めましょう。
例:
- 朝起きてすぐのSNSチェック
- 寝る前のダラダラYouTube
- 完璧主義な資料作成
- 義理だけの飲み会参加
ステップ⑤:代替行動を決める(または何もしない)
「やらない」だけでは、空いた時間に別の時間泥棒が入り込んできます。
そこで、やめた行動の代わりに何をするか(または何もしないか)を決めておきましょう。
| やめること | 代替行動 |
|---|---|
| 朝のSNSチェック | ストレッチをする |
| 寝る前のYouTube | 読書(10分だけ) |
| 完璧な資料作成 | 「80%で提出」をルール化 |
| 義理の飲み会 | 「今月は予定がある」と断る練習 |
代替行動を決めることで、「やらない」が「やる」に変わり、ポジティブな習慣につながります。
やらないことリストの具体例【シーン別】
「何をやめればいいかわからない」という方のために、シーン別の具体例を紹介します。

仕事編:生産性を下げる行動
- メールを受信するたびにチェックする → 1日3回など時間を決める
- 会議中に内職をする → 集中して早く終わらせる
- 完璧な資料を作ろうとする → 80%の完成度で一度共有する
- すべての依頼にYesと言う → 優先順位を確認してから引き受ける
- デスクで昼食を取りながら仕事する → 休憩時間は休憩に集中する
プライベート編:時間を奪う習慣
- 帰宅後すぐにテレビをつける → 本当に見たい番組だけ見る
- なんとなくネットショッピングを眺める → 買うものを決めてからサイトを開く
- 義理だけで続けている付き合い → 本当に大切な人との時間を優先する
- 「いつか使うかも」でモノを取っておく → 1年使わなかったら手放す
- ダラダラと夜更かしする → 寝る時間を決めてアラームをセット
SNS・スマホ編:無意識の時間泥棒
- 朝起きてすぐSNSを開く → 朝のルーティンを終えてから
- 通知が来るたびにスマホを見る → 通知をオフにする
- 寝る前にベッドでスマホを見る → 寝室にスマホを持ち込まない
- 暇つぶしにSNSをスクロールする → 「5分だけ」とタイマーをセット
- 複数のSNSを行き来する → 使うSNSを1〜2つに絞る
これらはあくまで例です。自分の生活を振り返って、「これは自分にも当てはまる」と思うものから取り入れてみてください。
やらないことリストを継続するコツ
やらないことリストは、作って終わりではありません。継続してこそ効果を発揮します。

完璧を目指さない(週1回の見直しでOK)
「毎日やらないことを守らなければ」と思うと、プレッシャーになってしまいます。
大切なのは、完璧にこなすことではなく、意識し続けること。
週に1回、5分でいいので、やらないことリストを見直す時間を設けましょう。
- 守れたものはあるか?
- 守れなかったものは何が原因か?
- リストに追加すべきものはあるか?
このサイクルを回すことで、少しずつ「やらない」が習慣になっていきます。
「やらない」を「やる」に置き換える
人間の脳は、「〜しない」という否定形の指示が苦手です。
「SNSを見ない」と思うと、かえってSNSのことが頭から離れなくなる経験はありませんか?
そこで、「やらない」を「やる」に言い換えるのがおすすめです。
| やらない(否定形) | やる(肯定形) |
|---|---|
| 朝SNSを見ない | 朝はストレッチをする |
| 夜更かししない | 23時に寝る |
| ダラダラしない | 帰宅後すぐ着替える |
肯定形の方が脳に受け入れられやすく、行動に移しやすくなります。
記録して効果を実感する
やらないことリストの効果を実感するには、記録をつけることが重要です。
- 今日は「やらないこと」を守れたか?
- 空いた時間で何ができたか?
- 1週間でどれくらい時間が生まれたか?
記録することで、「やらないことリスト」の効果が可視化され、モチベーションの維持につながります。
時間の使い方を変えて、なりたい自分へ
「やらない」を決めると「やりたい」が見えてくる
やらないことリストを作る過程で、自分にとって本当に大切なことが見えてきます。
「なんとなくやっていたこと」を削ぎ落とすと、残るのは本当にやりたいこと。
時間ができれば、ずっと先延ばしにしていた英語学習も、資格の勉強も、副業の準備も始められます。
大切なのは、「やること」を増やすのではなく、「やらないこと」を決めて時間を生み出すこと。
今日から、あなたも「やらないことリスト」を作ってみませんか?
自己管理にはLifeLogがおすすめ
やらないことリストの効果を最大化するには、日々の行動を記録し、振り返ることが大切です。
LifeLogは、目標管理・習慣トラッキング・振り返りが一つになったアプリ。
- 日々の習慣を記録して可視化
- 週次・月次で振り返りができる
- 目標に対する進捗を一目で確認
「やらないこと」を減らし、「やりたいこと」に集中する。そんな時間管理を、LifeLogがサポートします。
あなたの「なりたい自分」への第一歩を、今日から始めてみませんか?
